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今日は先日の取材レポート
ですので、いつもと違う
スタイルでお届けします☆
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大阪市動物管理センター 訪問
“最期まで飼ってほしい” by 獣医師職員
    
28876854_932475323584415_404342545_o-2(写真:センター正面)
    
<大阪市動物管理センターとは>
    
大阪市の「犬の捕獲・抑留業務」開始は、昭和26年まで遡る。その後、狂犬病予防のため昭和43年に「大阪市狂犬病予防事務所」として現在の場所に設立された。時間をかけて新舎を増やし、平成23年1月より名称も「おおさかワンニャンセンター」に変更。現在は猫舎の増設工事に取り組んでいる。
    
67年という歴史あるセンターには、管轄内の各区保健福祉センターで、止むを得ない理由で引き取られた犬や猫、そして捕獲した犬等が収容される。(動物愛護管理法の改正以降、飼い主による持ち込みは原則断っている)業務内容は所有者不明犬・猫の保管の他、負傷動物の治療、譲渡会、失踪犬の受付・照会、子犬とふれあう事業、動物取扱業の監視指導、収容動物の殺処分などがある。
    
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(写真:事務所正面)
    
大阪市平成28年度のデータでは、市で収容された犬は年間134匹、猫は1,515匹に上った。そして犬は40匹、猫は1,208匹が殺処分された。所有者不明の場合、飼い主を探すための公示期間は4日間。しかしそれ以降も職員が人慣れさせるなど、殺処分を減らす努力をしている。同センターでは、二酸化炭素ガスと麻酔による殺処分が採用されている。猫の乳飲み子は一般的な自治体同様、原則即日に麻酔で殺処分される。
    
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(写真:里親募集中の保護犬 ※3月5日現在)
    
収容される犬は成犬が多く、子犬は全体数の約20%に満たない。また、5〜10歳で少し前に流行った犬種も多く、収容犬の高齢化も目立つ。一方で、猫は全体数の約90%が幼齢であり、ほとんどが所有者不明としての引き取りである。殺処分の大半を占める、野良猫の子猫たち。その数を少しでも減らすため、平成22年度以降、「所有者不明猫適正管理推進事業」(いわゆる地域猫活動)を行っている。
    
また団体譲渡(登録団体に譲渡し、そこから里親を見つけてもらう)制度もあり、現在約20の団体に命を引き継いでもらっている。飼い主自らが持ち込む理由は、飼い主の病気や死亡などのやむをえない事情の他、引っ越しや、「ペット不可住宅での飼育を指摘された」など、無責任な飼育放棄も後を絶たない。後者の場合、同センターでは原則引き取らない代わりに、飼い主自ら里親を募集できるよう譲渡会への参加などを指導する。
    
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(写真:多目的ルーム)
    
<啓発活動>
    
同センターでは、月に2回の譲渡会が開催される。さらに、幼い頃から動物愛護精神を育むため、幼稚園や保育園では「出張型ワンちゃんの広場」、小学3年生までは「ワンちゃんの広場」、中学3年生までを対象とした「ワンちゃんの世話をしよう」、そして大阪市内在住の方全般を対象とした「ワンちゃんとのふれあい広場」など、幅広く開催されている。また平成29年7月以降、フェイスブックとツイッターで“おおさかワンニャン通信”を開設。犬猫の殺処分削減に向けた取り組みや、動物愛護イベント情報、適正な飼養に関する情報などを幅広く発信している。
    
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(写真:モデル犬)
    
<センターの想い>
    
今回お話を伺った獣医師職員の方は、業務である殺処分を行った自身の経験からも飼い主への終生飼養を訴える。動物愛護管理法が改正された平成24年以降、自治体での引き取りが拒否できるようになったものの、多頭飼育崩壊やむをえない事情により引き取られる犬や猫は後を絶たない。
成熟した犬や猫は譲渡会でも里親が見つかりにくく、まずは飼い主が責任を持って最期まで飼うことが大切である。そして社会全体の殺処分を根元から解決するためには、飼い主による終生飼養だけでなく、犬や猫が飼いたい時に買える(=必ず売れ残りが出る)“大量生産大量消費”の仕組み自体も変えていく必要がある、と話す。
    
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(写真:施設の裏にある広場)
    
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<取材を終えて>
    
自治体施設は、地域によって収容動物の頭数や種類に特徴が現れ、施設自体も予算や敷地などの限られた資源のもとに成り立っています。今回は施設内部の撮影禁止という条件での取材でしたが、収容施設、応急処置室、子犬部屋、ふれあい犬の犬舎など全てご説明いただき、とても勉強になりました。
    
その中でも印象的だったのは、案内してくださった獣医師職員の方のお話でした。統計では、平成28年度に同センターで殺処分された犬や猫の内、88%が幼齢の猫でした。幼齢の猫や負傷猫は、獣医師による麻酔で処分しなければなりません。「命が絶える瞬間って、わかるんですよ。猫の力が抜ける瞬間が、手から伝わって来るんです。」
    
命を救うために獣医師になられた方が、こうした業務を行わなければならないのが日本の現状です。不幸な命を増やさないため、私たち一人ひとりにできることはたくさんあります。犬や猫は衝動買いせず、里親になるという選択肢を持つこと。飼うと決めたら、最期まで飼い続けること。また地域で協力し、野良猫の不妊去勢手術を施すこと。
大阪市内で犬や猫を飼いたいと思われている方は、ぜひ一度、同センターの譲渡会にご参加ください。まずは、犬猫の現状や個々が無理なくできることを知ることが大切です。 
    
【おおさかワンニャンセンター HP】
http://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000003676.html