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今日は先日の取材レポート
ですので、いつもと違う
スタイルでお届けします☆
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2018年3月
大阪府動物愛護管理センター 訪問
“そもそも犬や猫が施設に収容されることのないよう、最期まで責任を持って飼ってほしい。” by獣医師職員
    
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(写真:センター正面)
    
<大阪府動物愛護管理センターとは>
    
平成29年8月1日、「人と動物が共生できる社会の実現をめざして、動物愛護管理行政を推進する拠点」として大阪府羽曳野市に開設。施設は学習型ゾーンと自然活用型ゾーンに分かれ、子どもから大人まで幅広い世代が利用しやすいよう工夫されている。
    
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(写真:ロビーは広く、とても明るい)
    
同センターには、引き取り依頼のあった犬や猫のほかに、ハムスターやモルモットといった小動物や、鳥類、爬虫類も収容され、大阪府に業務を委託している中核市(高槻市、豊中市)からの依頼にも対応している。飼い主による持ち込みは原則断り、野良猫や子猫も通常引き取りはしていない。
    
主な業務内容は動物愛護の普及啓発、狂犬病予防対策、動物の適正飼養の指導、動物の引き取り依頼への対応、動物取扱業の登録及び監視指導など。14名の獣医師と30名以上の職員の中から約20名が常駐し、これらの業務をこなす。
    
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(写真:この先に、保護犬専用の運動場や見学者コースがある)
    
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(写真:見学者コースから見える犬舎の様子)
    
<犬猫の現状>
新設されたばかりで同センターとしての統計はまだないが、環境省平成28年度のデータによると大阪府に収容された犬は年間196匹、猫は619匹。その内49匹の犬と581匹の猫が、保護中に死亡または殺処分された。収容数と殺処分数の内訳で圧倒的に多いのは、所有者不明の幼齢猫である。同センターでは麻酔による殺処分が採用されているが、凶暴であるなど職員に危険が及ぶ場合は殺処分機が使用される。これは従来の鎮静機と違い、先に吸引麻酔で眠らせてから二酸化炭素ガスを注入する仕組みになっている。
    
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(写真:吸入麻酔と二酸化炭素ガスの二段階で殺処分される機械)
    
<施設内に隠された工夫>
殺処分の現状を受けて、同センターでは人と動物とのより良い関係づくりを進め、社会全体で殺処分がなくなることを目指している。そのために実施されているのは、後にも触れる動物愛護の普及啓発である。子どもを対象とした「ふれあい教室」などが行われるふれあいコーナーでは、動物アレルギーの子どもたちが2階からも窓越しに見学できるよう、吹き抜けになっている。また、アレルギーではないが怖くて近づけない子どもは、少し距離を置いて参加できるよう、部屋の一部に一段階あがれるスペースが作られている。
    
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(写真:2階から見下ろす、ふれあいコーナー)
    
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(写真:ふれあいコーナーで距離を置いて参加できるスペース)
    
また職員専用の動物管理エリアでは、床がピンクか青で色分けされている。ピンク色のエリアでは譲渡用の動物を扱い、青色の部分は観察用に使用する。壁で仕切るのではなく室内や手術台などを色分けすることで、限られたスペースをより広く活用できる。
    
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(写真:診察室など、部屋によっては床が中心部で色分けされている)
    
<普及啓発への取り組み>
センターに入って右側へ進むと、啓発展示コーナーがある。ここでは自由に犬や猫に関する本を読んだり、啓発用ビデオを見たりすることができる。
    
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(写真:啓発展示コーナー)
    
また前述したように「ふれあい教室」を開催するほか、出張啓発授業や、小・(中学生)を対象とした命の教室、飼育体験教室など、誰でも参加できる学習プログラムを実施している。
    
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(写真:猫の室内飼育体験室)
    
<譲渡について>
収容された犬や猫が最期まで幸せに暮らせるよう、責任を持って終生飼養が出来る飼い主に、適性のある動物を譲渡している。里親になる場合は事前に登録し、飼育について学ぶ講座の受講や、飼養状況の確認(譲渡前調査)などを受けてから希望する犬や猫とお見合いする事ができる。トライアル制度はなく、犬は府下、猫は府外からも新しい飼い主を募集している。同センターでは譲渡動物の不妊去勢手術を行わないが、譲渡後1年以内に手術することが譲渡条件の一つとして定められている。譲渡は一般の方向けの譲渡の他に団体も対象としている。
    
<センターの想い>
犬や猫を取り巻く現状を根本的に解決するには、“殺処分ゼロ”という数字だけを追うのではなく、そもそも施設に収容される数を減らすよう取り組む必要がある、と獣医師職員は話す。「飼い主が最期まで責任を持って飼うことや、地域全体で野良猫の繁殖防止や餌やりに取り組むなど、市民が協力し合意した上で進めることが、改善への道。センターが目指すのは、施設としての殺処分数ゼロではなく、社会全体で殺処分をなくすことです」。
    
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<取材を終えて> 
    
最寄りの駅からタクシーで約10分。行政の建物とは思えないモダンな作りですが、そこには動物や来場者への配慮・工夫が見受けられました。今回は、保護動物を写さないと言う条件で取材をさせて頂きました。
    
センターを案内してくださった獣医師職員の方の説明はわかりやすく、殺処分に関しても「社会全体でどう改善するか」というビジョンでお話しされていたのが印象的でした。
また”不妊去勢手術は飼い主の責任”としてセンターでは施さないため、猫のプレイルームでもオスとメスが別々に放されていました。将来的に、もし同センターでTNR支援を実施したり譲渡前に不妊去勢手術を施すことが出来れば、その必要性を来場者にもアピールできてより良い社会になるのでは、と思いました。
    
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最後になりましたが、同センターでは現在寄付を募っています。今後少しでも譲渡率を上げるため、譲渡対象の動物を訓練したりトリミングしたりする費用として使用するそうです。もしよろしければ、ご検討ください。
    
<大阪府ホームページ>
http://www.pref.osaka.lg.jp/doubutu/dctop/index.html